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【フォーセール】
3~6人 / 8才以上 / 20~30分

古い作品ですが、最近安いパッケージで再版されています。
競りで建物を購入し売りさばいてお金を稼ぐというテーマのゲーム。
しかし物語性は希薄でアブストラクト(抽象ゲーム)に近いです。

ゲームは手持ち現金を使って物件カードを競る前半と、得た物件を
使って小切手を競る後半の2部構成になっています。
最初に競りの元手として10(4人以下なら14)ポイント(1ポ
イントが1000$)のチップが配られ、前半の購入フェイズが始
まります。
1~30の価値が書かれた物件カードを人数分だけ山札からめくっ
て並べます。
スタートプレイヤーから順に、競りに入札するか、パスするかを選
択します。
続けるなら前の人の提示額より大きい金額を提示し、パスするなら
これまでに自分が提示した金額の半額(切り上げ)を銀行に支払っ
て、並べられている物件カードのうち最も安い(数字が小さい)も
のを買い取ります。
1人を除いて全員がパスして物件カードが残り1枚になったら、最
後まで競りに残った人は提示した全額を銀行に支払って最高額の物
件カードを買い取り、物件カードを人数分山札からめくって並べて、
次の競りのスタートプレイヤーになります。
こうして物件カードが全部競り落とされて各プレイヤーに配られた
ら、後半の売却フェイズの開始です。
0~15ポイントの金額が書かれた小切手カードを人数分山札から
めくって並べます。
手持ちの物件カードから1枚選んで出し、一斉に公開します。
物件カードの価値の高い人から順に物件カードを銀行に支払って、
額面の高い小切手カードを得ます。
物件カードを全て売却し終えたらゲーム終了です。
手持ち金額(小切手+チップ)が最も多いプレイヤーの勝利です。

すぐに慣れて初めてでも非常に速いテンポでさくさく進みます。
5~6ラウンドの競りで手持ち金額が合計10ポイントと少なく、
入札金額をつり上げるか降りるかの2択しかないのでプレイ時間は
元々短い方ですが、あっという間に終わったと感じるでしょう。
1プレイでは物足りないと感じる人が多いですが、連続でプレイし
すぎると疲れて飽きを感じるかも。
こういう駆け引きとジレンマで苦しむゲームは激しく脳をいじめま
すので、あまり根を詰めないように付き合うのがコツです。
この勝負に賭けるか、次に備えるか、相手を誘うか、降りさせるか
などの競りの駆け引きの醍醐味を濃厚に抽出した、エスプレッソを
呑んでいるような感じです。
プレイ時間が短くルールも覚えやすくて熱い駆け引きが楽しめる、
それでいてパッケージが安くて小さい(廉価版はトランプサイズの
箱です)と文句ない良作でした。